空を見上げて

土砂に埋もれても

hukinotou1a-w.jpg


大昔、菫に勇気づけられた事があり・・ふと思い出して童話風にアレンジしてみました♪

(連作になるつもりはなかったのですがっ・・;気づくと例の如く長くなっていてなんとなく連作です
そして菫が咲いていないので(泣)全く違う画像で申し訳っ;)




 決められた運命があってそこから抜け出せない時もある
 その時 ― 

  土砂に埋もれても


 ある日のこと、公園の片隅で花の時期を終えたすみれ達が種を飛ばそうと良い風を待っていました。
我が子に少しでも素敵な場所をと願いを込めて・・
 そんなすみれ達の願いが天に通じたのか、間もなくそよ風が舞い降りてその両腕に小さな種達を抱え込み
同じ公園の日の当たる土の柔らかな部分へと運んでくれますが、運悪くこの暖かな日差しにうつらうつらしていた一羽の鳩がそよ風とぶつかってしまったのでした。
鳩のポウはそよ風とすみれ達に何度も頭を下げ、種を蒔く手伝いをしたのです。
ポウの必死の手伝いもあって種達も無事、来年の春にはきっと地上の星の様な美しい花を咲かせるでしょう。
すみれ達はとても幸せでした。来年、我が子に逢えるもの、そして天からそっと見守るものも・・
それぞれでしたがポウやそよ風にお礼を言って未だ目覚めぬ我が子を、愛おしげに見つめ続けるのでした。
ポウは重い体を引き摺って自分の寝床に帰っていきます。
ポウは小さな駅のホームの屋根に一人気ままに暮らしていました。
ここはあまり電車も通りませんし、たまにホームや線路にお菓子が転がっています。
体が小さく、左の足の少し不自由なポウでもカラスやトンビに襲われる危険は少ない場所なのです。
今日も大好きなポップコーンが線路に落ちていて、仲良しのネズミのモンとホームの下で食べる事にしました。
「なあポオ、お前埃まみれだぞ!食事前ってもんだ。少しは祓ったらどうだ。」
「ごめんね。ちょっといろいろあって・・。」
慌てて少し離れた線路でパタパタと埃を祓うポウにモンはにやにやと嬉しそうに笑いました。
「お前のちょっとは毎度のことだもんなぁ・・で、今日の‘ちょっと’を聞かせてみろよ。」
「・・そういう意地悪なモンにはポップコーン、あげないもんね!」
「いっいや!そうじゃなくてさっ、ポウちゃんの1日はどうだったのかなぁ・・なんてっ」
「・・・という訳で、私がぼーっとしてたばっかりにそよ風さんやすみれのお母さん達の邪魔をしてしまったんだよね。
本当に我ながらドンくさいって言うか、情けないっていうか・・。」
「でもポウが手伝ったからきちんと蒔けたわけだし、来年の春には綺麗なすみれの花が咲くといいな・・
おいらも見たいよ、お前が蒔いたすみれをさ。」
「モンを乗せてあげたいのは山々だけど、ちょっと無理かな〜。ダイエットでもして、今の半分位にでもなったらねっ。」
「・・・乗せる気なんか最初から無いくせに。」
「うん、無いよ!でも来年の春は本当に楽しみだな、すみれがどうか、咲きます様に」

 こうして月日は流れ、寒く厳しい冬が去り春が始まろうとしていました。ポウは去年のすみれ達の事が気がかりで
ある日公園に行ってみるとそこには可愛らしい芽がいくつもいくつも出ています。ポウは感激のあまり泣き出してしまいました。
「ポウちゃんのお陰ですよ。」
背後からすみれのお母さん達の声が聞こえてきます。
「よかった・・何かできる事があったら言って下さい。また見に来ます。」
家に帰ると直ぐ、モンに今日あった事を伝えるとモンも薄っすらと涙を溜めて、
「お前、良かったなぁ、そのすみれの赤ちゃんってぇのは、こういう感じの小さな可愛い芽なのか?」
と線路の中にある小さな芽を指さしました。
「そうそう、そういう感じって?・・・え?えっ?!!何でここにすみれの芽があるの?」
ポウは慌てて線路の中に入っていきます。何度目を擦っても見間違えようもなくすみれの芽・・
(考えられるのは・・あの時・・私の羽根に雑じって・・)
焦れば焦るほど、考えが纏まりません・・その時モンが顔をヌゥっと出し、心配そうに一つの提案を持ちかけます。
「ここはあまりにも可哀想ってもんよ。場所を移してやろう。ちょっと引っ張ってみようぜ!未だ、根があまり張って無いかもしれねぇし・・」
「モン、そっとだよ!」
モンがそっと茎に手を掛けて引っ張ってみた途端、すみれの芽は泣き出してしまいました。
「痛いよ〜。引っ張らないで。」
「そんな事言ったってよ、ここじゃあまりにもなぁ・・。」
途方に暮れたモンは訴える様にポウを見つめます。ポウはすみれの芽とモンを交互に見て安心させる様に、にっこりと笑い
「とりあえずはすみれ達の所に行ってくる。」
そう言って飛び立っていきました。

  ***

 拍手、拍手コメント、コメントありがとうございました♪
 少しでも違った角度からの作品を♪頑張りまするっゞ(≧∀≦)/
 

 以下、4/15拍手コメレスです((´∀`*)/

  ***



ミレアさん♪ 新芽の柔らかな緑とかが、綺麗ですよねっ(うっとり)色彩が柔らかくて私も春が好きですっv そ・し・てvvシチラブですか〜ゞ(≧∀≦)/嬉しいっvやはり草野ボイスにハマりましたねっ♪そしてシチさんのオンとオフがこれがまた〜(うっとり遠い眼)ミレア姫とシチについて語り合えるなんて最高だぁ〜っvvそして私もワンピワールドの素敵さにどっぷりハマらせてくれたミレアさんに感謝ですっvv
テーマ: 自作連載小説 -  ジャンル: 小説・文学
by 奏  at 21:17 |  土砂に埋もれても |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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