空を見上げて

土砂に埋もれても-4




くーっと言う事で;
撮る時間が遅過ぎてせっかくの水芭蕉が全体的に暗い
(なので文字を入れて誤魔化してみましたv〜)
今回、撮ってきた野草は春の野草だけあって清楚な花が多く♪
綺麗だな〜(しみじみ)と感じつつも手は蛙やエゾサンショウウオの卵ばかりを撮っていた様な;
春は外に出ると各所で生命の息吹が感じられて、それだけでエネルギーを貰っている感じがします^^

以下、土砂に埋もれても最終章です。よろしければv

 ***

土砂に埋もれても―4

 その日を境にサキは笑顔を取り戻す様になり、歩けるようになって戻ってきたポウが何やかやと世話をやこうとしても
「大丈夫、このぐらいへっちゃらよ!」
と埃まみれの顔でにっこりと笑うのでした。サキはやがて小さな丸い蕾が1つ作り、ポウやモンは暇さえあれば覗き込みにきます。
ノブも昼寝をしようとするモンを起こしてはサキの様子を知りたがるのでした。段々と薄紫色になっていく蕾は日に日にふっくらと大きくなっていくのでした。
 あと少しで花弁が覗こうかとした日の事、いつもの通り電車が上を通過した瞬間、運悪く紐の様な物がぶら下がっていて蕾は無残にも千切り取られてしまいます。
偶然、近くに居合わせたポウはあまりのショックに泣き出してしまいました。サキもしばらく肩を震わしていましたがやがて、
「蕾はまだあるから・・今度駄目でも、また作ればいいから・・モン、お水!」
そう言ってポウを慰め、寝ぼけ眼のモンに駄々をこね始めます。
「へぇへぇ姫さん・・ったく、どいつもこいつも人使い、荒いぜっ!」
片目を開けてにやりと笑いせっせとサキに水をかけ始めます。さりげなくかぶった埃をしっぽで器用にふり払いながら・・
根から水が吸い上げられるようにモンの優しさがじわーっと心に沁み渡ります。けれどサキにはモンにありがとうの一言が言えないのでした。

 サキは電車が上を通る事を考えて、今度は低く蕾を付ける事にしました。モンに運んでもらった水を一滴残らず飲み干し、
小さな蕾を2つ作ります。ポウも頻繁に公園に行ってはすみれ達 ― 特にサキのお姉さん達に嬉しそうに蕾の事を話すのでした。
ムラサキすみれ達は何度も何度もお礼を言っては、逢う事が出来ないサキへの伝言を頼みます。そしてサキはポウに姉達の伝言を聞く度に
自分は一人じゃない事を感じるのでした。
― 線路の中だってポウやモン、ノブが見てくれる。仲間がいるんだ。
やがて同時に薄紫の小さな菫が咲きました。それはとても美しくモンですら、悪態が付けない程です。
恥ずかしそうにしているサキにみんなは口々に
「綺麗だね!」
と話しかけます。ポウも感涙に咽て目を見開いてもサキが見えない程でした。
「みんながいたから、みんなが励ましてくれたから、ポウ、ノブそれにモン、ありがとう・・本当にありがとう」
サキは照れくさそうに言うと、モンは
「なんだお前?‘それにモン’ってのは?」
と一応、ふくれっ面をしたつもりでしたが顔のにやけが収まらずプイっと横を向いてしまいます。
青く広がる空の中から一匹のモンシロチョウがやって来て
「器量よしのすみれさん、可哀想に・・なんでそんな所に一人ぽつんといるの?」
同情のこもった瞳で見つめました。
「可哀想じゃないよ!私にはここにいる素敵な仲間がいるんだから・・そして逢えないけれど私を想ってくれるお姉さん達もいるんだから!」
「でも誰も君に気づいてくれないじゃないか。」

しかしホームでは一人、また一人とサキに気づき始めていました。
「すみれがあんな所に・・。」
誰ともなく独り言の様に呟きました。朝の殺伐とした空気の中でそれは一瞬の内にみんなの心にぽっと灯がついたように・・

 太一君は小学2年生、1週間前にこの町に引っ越してきたばかりです。仲良しだった大好きな亮君やまどかちゃんとも、もう逢えません。
新しい小学校は家から二駅乗った所にあり、行きたくないと駄々をこねる太一君を小学校がある駅までお母さんが送ってくれていました。
学校に慣れてなく未だ友達もいない太一君は、今日も朝から憂鬱で仕方がありません。ふと線路を見るとすみれが咲いています。
(あんな所にすみれが咲いてる・・)
太一君はホームからでしたが、近くまで行き
「すみれ、頑張れ!」
しゃがんで小声で話しかけます。するとどうでしょう、風が吹いてもいないのにすみれが揺れた様な気がしました。
それからというもの太一君は駅に行くのがちょっとだけ楽しみになっていきます。
紫色のすみれの花は少しずつ増えていき、太一君のすぐ下に生えている黄色のすみれも花が咲き始めました。
葉っぱの上に石が乗っかっていても、埃まみれになっていても2株のすみれはいつも茎を真っ直ぐに伸ばし太一君に
微笑みかけてくれます。
(すみれも頑張っているんだもん。僕だって・・)
「お母さん、明日から僕、一人で学校に行くよ。」
辛い事があると太一君はこのすみれを思い出しました。
 やがて太一君が3年生になり春を迎えるころ、もうすっかり馴染み、友達も出来た太一はいつもの様にホームで電車でかえり、ふと線路を見ると
そこには紫色や黄色、2色すみれが連なっています。思わず太一君はその場に立ち尽くしてしまいました。涙に霞む目を瞬いて叫びました。
「ありがとう・・僕も頑張るから!」
すみれ達は風に揺れまるで地上の星の様にさざめいています。

叫んだ太一君は一瞬、ホームの下にいた鳩と鼠が自分に頷いた様な気がしました。

     おわり
  ***

拍手、拍手コメントありがとうございました♪
書く事、撮る事のエネルギーの源になってまするっゞ(≧∀≦)/

 ***

以下、4/19の拍手コメント返信です((´∀`*)/

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by 奏  at 19:25 |  土砂に埋もれても |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

土砂に埋もれても-3

tannpopo3a-w.jpg


今日も懲りずにタンポポで;
明日は時間があるので雨が降らなければっ!違うものをっゞ(≧∀≦)/

・・という事で昨日の続きでするっ;
多分、次で終わるかな(?)とv

 ***

「どうって事ないって!」
その額に大粒の汗を滲ませ強張った笑いをモンにむけるポウですが、歩くのは辛そうで砂利道をよろよろと今にも倒れそうです。
「お前、どうって事ないって事ないだろうがっ!!」
モンが無理やりポウをホームの下まで引き摺り足を調べました。幸い大事には至らなかったのですが元々、左足の指が1本無いポウにとっては休養が必要と考えたモンはポウに言い渡します。
「お前は最近、ろくに食べもしねぇ、寝もしねぇ、少し休んでろ。おいらがこのチビどもの面倒ぐらい見てやるよ。なぁに心配するなって、
何かあったら、お前を起こすから。」
そう言うとくるりと踵を返し、さっさとすみれ達の方へと行ってしまいました。
「サキ、チビ、何かあったら俺様に言え。だがな、俺様はポウと違って面倒な事は嫌いなんだ。本当に助けて欲しい時だけ言うんだぞ。」
サキはモンをちらりちらりと、見ながら呟きます。
「ポウはいつもお歌、歌ってくれたのに・・・。」
「お前なぁ・・電車の音だって慣れれば、子守唄に聞こえるだろうが。」
呆れ顔のモンにノブは嬉しそうに答えています。
「うん!僕は子守唄になんか聞こえないけど、なんか楽しくなってくるよ。」
「ははっ、チビは神経図太そうだからな。」
「チビじゃないよっ、ノブ!直ぐに君をチビって呼ぶんだから。」
「分かった、分かった。俺様は昼寝の時間だ。何かあったら声、かけろ。」
言うが早いか、モンはそのままノブのすぐ隣で居眠りを始めてしまいました。

 やがて、泣き叫ぶサキとそれを慰めているノブの声でようやく目が覚めたモンは視点の定まらない眼でノブをぼーっと眺めます。
「お姉ちゃんが大変なんだよ!葉が一枚、石の下敷きになって痛いんだって。」
モンが下を見ると、そう言うノブも一枚とは言わず二枚も三枚も下敷きになっているではないですか。
「お前は・・痛くないのか?」
「そりゃ痛いよ。でも、もう慣れたし、キリがないから・・実はこの葉、もう感覚が無いんだ・・また新しい葉を生やせば良い事じゃない?」
「おーいサキ、今の聞いたか?新しい葉を生やせば良いそうだ。それにお前はまだ、たくさん葉を持っているじゃねぇか。いちいちそんな事でピーピー泣くなよ。」
自分より小さなノブが平然としている姿を見たせいか、いつもは慰めてくれるポウがいなかったせいでしょうか。サキはそれっきり泣くのを止め、押し黙ってしまいました。ふと駅の金網の外を見ると広い空き地が目に留まりました。タンポポ達やシロツメクサがたくさん咲いてモンシロチョウが飛び交い、みんなとても楽しそうです。
(どうして私だけこんな所にいなくちゃいけないんだろう。仲間もいない・・毎日、大きな音と石に怯えて、痛い思いをして、冷たくされて・・きっと咲いても何の意味もないのに。)
ぼんやりとしていくうちにサキの茎は段々と細く透き通る様になっていき、風が吹くと折れそうになる程に儚げなものになっていくのでした。
口ではああは言ったものの、モンは気が気ではありません。一生懸命水を口に含んでは話しかけるフリをして、サキの元へと運んでいくのですがサキの顔には一向に笑顔が戻らず、遠く空き地ばかりを見つめています。
ある風の強い日、ホームに落ちた空き瓶が運悪くサキに直撃しようとし、ホームにいたモンが飛び降りて瓶に体当たりをしました。瓶はモンの肩に直撃し、モンは大けがを負います。
「モン?モン!!」
サキは泣きながら叫び続けます。
「・・つっ!どうってこたぁねぇよ・・なぁサキ、お前のお袋さんは茎が折れてもお前を飛ばすまではと生き続けたそうだ・・ポウも何よりもお前を大切に思ってる。お前はどうあっても、生きなきゃなんねえんだよ!見たくれ悪いが俺達、仲間じゃねぇか。」
「そうだ!お姉ちゃんにはオイラも付いてるって。」
今ではサキよりも背が高くなったノブが少し恥ずかしそうに笑顔を浮かべ、その葉を大きく振っていました。

 ***

拍手、拍手コメント、ありがとうございました♪
日溜まりの様に温かさがじわじわとっゞ(≧∀≦)/
 
以下、4/17の拍手コメント返信です((´∀`*)/

 ***

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by 奏  at 22:46 |  土砂に埋もれても |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

土砂に埋もれても-2

tannpopo2d-w.jpg


一応タンポポです;(ちょっと分からない(><)
いろいろ咲き出している様なので、今週末は天気が良ければっ♪

・・という事で、昨日の続きで^^;
全体的に詰まりましたっ(泣)




土砂に埋もれても-(2)

(あの時、私がぼーっとしていたせいで、私なんかっ!)
二人の前では気丈に振舞ってはみたもののさすがに一人になると涙はとめどなく溢れます。
しかし泣いてばかりはいられません。とにかくこの状況を母親である、すみれ達に話し相談するしかないのです。
「すみれさん、ごめんなさいっ!!私の不注意のせいで、線路の中にすみれの芽が生えてしまったの・・・。」
顔を見合わせるすみれ達に、まだ濡れた目をそれでもしっかり見開く様に、ポウはすみれの芽の形やもう根が張ってしまってしまった事を
ゆっくりと話し始めました。話し終えたポウの嘴は幾分、震えていましたがそれでもじっとすみれ達の答えを待っています。やがて一番大きな株のすみれが口を開きました。
「ポウちゃん、例え日の光が当たり柔らかく肥えた土地に蒔かれたとしても、育たないものも出てくるもの・・運の良い悪いもあるけれど大事なのは
本人の生きたいと思う力なの。その子が生きたいと思うならば例え線路というものの中でも生きられるわ。」
「そうよポウちゃん、だからあまり自分を責めないで・・そして時々、様子を伝えに来てね。」
すみれ達は口々に言い始めます。と、突然
「あなた達!そんな無責任なこと言わないで!」
奥からほっそりとした紫色の綺麗な花を咲かせたまだ小さな株が悲鳴に近い声を上げました。
「多分、その子は私達の妹・・昨年、石で茎を折られたママは妹達を飛ばす為だけに、その想いで必死に生き続けたの!!妹が死んだら承知しないからっ!
妹も!そしてあなたも!!」
「ごめんなさい・・本当にごめんなさいっ!必ず守ります、妹さんは・・。」
耐え切れなくなったポウは俯いたまま逃げる様に翼を広げ去っていこうとした時、紫色のすみれの姉妹でしょうか、先程のすみれよりも
やや大きめな株が穏やかな声でポウを引き留めます。
「ポウさん、妹が失礼な事を・・ごめんなさい。きっと天から母様が妹を見守ってくれてます。大丈夫、母様の子だものきっと・・」
そう言って、慰める様に優しく微笑みかけますが、ポウの自分を責める気持ちは強くなる一方でした。目に涙をいっぱい溜めて
「何が出来るか分かりませんが頑張ります。」
それだけ言うと一礼して、一目散に駅のホームへと帰って行きました。
 
 ホームの下で昼寝をしていたらしいモンは、ポウの羽根音が聞こえると大きな伸びをするフリをしてポウをこっそりと見つめます。
「よう、遅かったじゃねぇかって、どっどうしたっ!お前、何か目ぇ腫れてんじゃねぇか?」
「大丈夫、何でもないよ。」
そしてポウはモンを見ずにさも楽し気に嘴を鳴らし、すっーとモンの所から離れました。慌ててモンが付いていくとすみれの芽に近づき、
芽の近くの小石を除けながら話しかけています。
「何か欲しいものはない?何処か痛いところがあったら何時でもいうんだよ?そうだ、名前を付けないとね・・
花が咲く様に‘サキ’っていうのはどうかな?」
毎回毎回、ポウは電車が来る度に小石を除け、その音で泣き出したサキに子守唄を歌っては慰めていました。
そしてサキからの要求もどんどんとエスカレートしたものになっていくのです。
「ポウちゃんお話しして!」
「ポウちゃん電車が怖いよ〜傍にいてよ!」
ポウは日に日にやつれ、モンと冗談を言う事も段々となくなってきました。見ていられなくなったモンがいくら忠告してもゆっくり首を振り
「元はと言えば、私のせいだから。」
「んな事はわかってるって、でもお前のやってる事はサキの為にも良くねぇよ。俺やお前が居なくなっちまったら、あいつは一日と持たないぜっ!
・・?げっ・・サキの近くにある小さいのってひょっとすると・・またサキの同類じゃねえのか」
よくよく見ると、若干形が違うようですがとても小さな芽がホームの下に生えています。ポウもへなへなとその場に座り込んでしまいました。
気を取り直してモンとポウが近寄ってみると、とても小さな芽がニコニコと笑いかけてきます。
「今のビューンは楽しいよね。何か凄い大きな音がしてさっ!そしてとっても大きな物がゴォーッて!」
モンはお腹を抱えて笑い出し、
「小さいのに、いい度胸だ!よし、この俺様が命名してやろう、すくすく伸びる様に‘ノブ’はどうだ?」
「うん!僕、直ぐに君より大きくなるよ。」
「面白い坊主だな、おーいサキ、お前も少しはこいつを見習え!」
むくれ顔のサキを見て、おろおろするポウを尻目にモンは一人、にやりとするのでした。

 ある日のこと、いつもの様にポウが小石を除けていました。と対向車線の特急から運悪く、小石がポウの左足を直撃します。
「ポウ、大丈夫か!!」
モンが慌ててポウの傍に駆け寄って行きました。

 ***

拍手、拍手コメントありがとうございました♪
詰まっても、時間なくても頑張れまするっゞ(≧∀≦)/

以下、4/17拍手コメレスです((´∀`*)/

 ***

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by 奏  at 00:33 |  土砂に埋もれても |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑

土砂に埋もれても

hukinotou1a-w.jpg


大昔、菫に勇気づけられた事があり・・ふと思い出して童話風にアレンジしてみました♪

(連作になるつもりはなかったのですがっ・・;気づくと例の如く長くなっていてなんとなく連作です
そして菫が咲いていないので(泣)全く違う画像で申し訳っ;)




 決められた運命があってそこから抜け出せない時もある
 その時 ― 

  土砂に埋もれても


 ある日のこと、公園の片隅で花の時期を終えたすみれ達が種を飛ばそうと良い風を待っていました。
我が子に少しでも素敵な場所をと願いを込めて・・
 そんなすみれ達の願いが天に通じたのか、間もなくそよ風が舞い降りてその両腕に小さな種達を抱え込み
同じ公園の日の当たる土の柔らかな部分へと運んでくれますが、運悪くこの暖かな日差しにうつらうつらしていた一羽の鳩がそよ風とぶつかってしまったのでした。
鳩のポウはそよ風とすみれ達に何度も頭を下げ、種を蒔く手伝いをしたのです。
ポウの必死の手伝いもあって種達も無事、来年の春にはきっと地上の星の様な美しい花を咲かせるでしょう。
すみれ達はとても幸せでした。来年、我が子に逢えるもの、そして天からそっと見守るものも・・
それぞれでしたがポウやそよ風にお礼を言って未だ目覚めぬ我が子を、愛おしげに見つめ続けるのでした。
ポウは重い体を引き摺って自分の寝床に帰っていきます。
ポウは小さな駅のホームの屋根に一人気ままに暮らしていました。
ここはあまり電車も通りませんし、たまにホームや線路にお菓子が転がっています。
体が小さく、左の足の少し不自由なポウでもカラスやトンビに襲われる危険は少ない場所なのです。
今日も大好きなポップコーンが線路に落ちていて、仲良しのネズミのモンとホームの下で食べる事にしました。
「なあポオ、お前埃まみれだぞ!食事前ってもんだ。少しは祓ったらどうだ。」
「ごめんね。ちょっといろいろあって・・。」
慌てて少し離れた線路でパタパタと埃を祓うポウにモンはにやにやと嬉しそうに笑いました。
「お前のちょっとは毎度のことだもんなぁ・・で、今日の‘ちょっと’を聞かせてみろよ。」
「・・そういう意地悪なモンにはポップコーン、あげないもんね!」
「いっいや!そうじゃなくてさっ、ポウちゃんの1日はどうだったのかなぁ・・なんてっ」
「・・・という訳で、私がぼーっとしてたばっかりにそよ風さんやすみれのお母さん達の邪魔をしてしまったんだよね。
本当に我ながらドンくさいって言うか、情けないっていうか・・。」
「でもポウが手伝ったからきちんと蒔けたわけだし、来年の春には綺麗なすみれの花が咲くといいな・・
おいらも見たいよ、お前が蒔いたすみれをさ。」
「モンを乗せてあげたいのは山々だけど、ちょっと無理かな〜。ダイエットでもして、今の半分位にでもなったらねっ。」
「・・・乗せる気なんか最初から無いくせに。」
「うん、無いよ!でも来年の春は本当に楽しみだな、すみれがどうか、咲きます様に」

 こうして月日は流れ、寒く厳しい冬が去り春が始まろうとしていました。ポウは去年のすみれ達の事が気がかりで
ある日公園に行ってみるとそこには可愛らしい芽がいくつもいくつも出ています。ポウは感激のあまり泣き出してしまいました。
「ポウちゃんのお陰ですよ。」
背後からすみれのお母さん達の声が聞こえてきます。
「よかった・・何かできる事があったら言って下さい。また見に来ます。」
家に帰ると直ぐ、モンに今日あった事を伝えるとモンも薄っすらと涙を溜めて、
「お前、良かったなぁ、そのすみれの赤ちゃんってぇのは、こういう感じの小さな可愛い芽なのか?」
と線路の中にある小さな芽を指さしました。
「そうそう、そういう感じって?・・・え?えっ?!!何でここにすみれの芽があるの?」
ポウは慌てて線路の中に入っていきます。何度目を擦っても見間違えようもなくすみれの芽・・
(考えられるのは・・あの時・・私の羽根に雑じって・・)
焦れば焦るほど、考えが纏まりません・・その時モンが顔をヌゥっと出し、心配そうに一つの提案を持ちかけます。
「ここはあまりにも可哀想ってもんよ。場所を移してやろう。ちょっと引っ張ってみようぜ!未だ、根があまり張って無いかもしれねぇし・・」
「モン、そっとだよ!」
モンがそっと茎に手を掛けて引っ張ってみた途端、すみれの芽は泣き出してしまいました。
「痛いよ〜。引っ張らないで。」
「そんな事言ったってよ、ここじゃあまりにもなぁ・・。」
途方に暮れたモンは訴える様にポウを見つめます。ポウはすみれの芽とモンを交互に見て安心させる様に、にっこりと笑い
「とりあえずはすみれ達の所に行ってくる。」
そう言って飛び立っていきました。

  ***

 拍手、拍手コメント、コメントありがとうございました♪
 少しでも違った角度からの作品を♪頑張りまするっゞ(≧∀≦)/
 

 以下、4/15拍手コメレスです((´∀`*)/

  ***



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by 奏  at 21:17 |  土砂に埋もれても |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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創作は詩の他、一次、2次を書いてます^^

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