空を見上げて

お題「オオウバユリ」sss




オオウバユリ(?)の抜け殻ですw
光にあたると・・とても綺麗♪
でもいつものごとく・・ポワーンと(笑)
すいません(沈)

百合の時も綺麗だけれど
抜けがらも 生命力とは反対の
何か超越した美しさを感じます♪

 ***
オオウバユリ

たまに来るその青年に
オオバユリ達は恋をしてました。

森の片隅にひっそりと咲いている彼女達は
他の花達や木達に比べ、地味で匂いもさほど強くはなく
通り過ぎゆく人達や鳥達は見向きもしてくれません。
もともと、恥ずかしがり屋の彼女達は
時々やってくる優しい蝶や陽気なとんぼ達と
微笑みを交わしながら木々に遮られた僅かばかりの光を
満足そうに浴び、限られた日々を過ごしていました。
ある日の事、いつもの様に通り過ぎようとした人の中に青年が一人
ふと足を止め、彼女達に近づいてきます。そしてしげしげと見つめ呟きました。
「君達は・・・百合なの?面白い形だね・・とても綺麗だ。」
誰からも声を掛けられたことが、ましてや褒められた事などなかった彼女達はびっくりして
口を噤みます。青年はしばらくにこにこ笑顔で話しかけ又来ると言い残し、去って行きました。
青年が去った後、百合達は一様に話し始めます。
「私達が綺麗だなんて・・・ただの気まぐれよね。」
「そうよ、きっともう来ないわよ。」
口では言うものの、日が経つにつれて彼女達は彼を待ち望む様になっていきます。
そして青年は度々訪れて、彼女達に森の外の世界を語って聞かせ、彼女達はそっと耳を傾けました。
彼女達の話題は青年のことばかり・・幸せな日々を送っていたのですが、時は待ってはくれません。
日々、萎れていく花弁に少しでも綺麗な自分達を覚えていて貰いたいと、ある日青年に別れを告げる決心をしました。彼女達は花の時期を終えようとしていたのです。
実となり、最期には死にゆく姿を青年には見せたくないと、彼女達は何も言わずにその姿を青年が来る前にまるで違うものに変えてしまいました。緑の丸い実となった彼女達は青年が来てもバレないと思ったのでしょう。本当は嬉しくて仕方なかったのに、知らん顔を決め込むのに一苦労でした。青年は彼女達の前に座り、にっこり笑うとこう囁きます。
「可愛くなったね、前よりももっと、素敵だよ。」
彼女達は涙が零れるのを抑えきれません―この世に生れて、この地味な花になれて
青年と出逢えて良かったとしみじみ思うのでした。


冬となり辺り一面が真っ白となる時期、
森にはもう花がありません。
それでも来てくれる青年に
もうこの世にはいない彼女達に出来る事は
自分達の抜け殻に優しい光を送り
青年の心を少しでも明るくしたい
青年が笑顔になれるようにと
空から今日も祈り続けているのです
愛する君の為に

おわり

 ***

拍手、拍手コメントありがとうございました♪
チョコラBBよりも効果絶大ですっゞ(≧∀≦)/

以下、4/11の拍手コメレスです((´∀`*)/

 ***


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テーマ: 自作小説 -  ジャンル: 小説・文学
by 奏  at 01:02 |  オオウバユリ |  comment (0)  |  trackback (0)  |  page top ↑
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